Category : 親たちへ

子育てにおける失敗とは何か

子供は自分の分身ではない

子供が生まれると、「将来はこんな大人になってほしい」などと夢が膨らむことでしょう。具体的に「医者か弁護士になってほしい」とか、「家業を継いでほしい」と望む人もいるはずです。

複数の子供を育てていると分かるはずですが、一人ひとり持っている能力や性格には生まれたときから違いがあります。先天的に持っている個性というものがあるのです。兄弟同士でも全く違う個性を持つこともありますし、親に似ていないことだってあるものです。

自分の子供なら、自立するまでしっかり保護し教育していくのは親の役割ですが、それと同時に子供を一個人として尊重していくのも忘れてはいけません。「子供は天からの授かりもの」とよく言いますが、この言葉には子供は自分の所有物ではないから、思い通りに動かしてはいけないという戒めが込められています。

子供の個性を尊重しない子育てが失敗の元

よく、「自分は学がなくて苦労したから子供にはよい大学に行かせたい」または「自分は○○大学を出たから子供にも」という人がいます。口に出さなくても心の中で思っている人はもっとたくさんいるのではないでしょうか?しかし、子供もそれを望んでいるかというと、そうではない場合が多いでしょう。

もし、お父さんやお母さんの言うとおりの道を選ぶという子がいたとしてもそれを鵜呑みにしてもいいものでしょうか。子供というものは健気なものでいつも親を喜ばせたいと思っています。親の望みを察知して、望みどおりの人生を目指す子もいます。なぜなら子供は自分が無力なことを知っていますから親の庇護を受けなければ生きていけないと感じ、無意識に親の望みどおりの自分を演じがちだからです。

もし、親が自分の望みを口に出し、ことあるごとに子供にプレッシャーをかけたとしたら、特に反抗期前の児童は親に従うしかありません。自分のやりたいことや能力に合わないことでもとにかくやるしかないでしょう。そうしているうちにだんだんと意欲を失う結果になるばかりでなく、親からの愛情を受け取れず、自己否定に陥ってしまう子供も多いのでは。

能力的なことばかりでなく性格についても同じことがいえます。例えば親が社交的な性格だったとします。子供は逆に内向的な性格だった場合、親は自分の子供なのにどうしてこうなのかと不満に思うこともあるでしょう。そうすると子供の良い面も見えなくなり、言動にも不満がにじむことになります。 子供は敏感ですから親が自分に満足していないことを感じ取ってしまいます。そこからも自己否定の種が生まれてしまうおそれがあります。

意識的であれ、無意識であれ親が子供の個性を尊重せず、自分の思いどおりに育てようとするのは危険です。その結果「子供がその子なりの個性で人生を切り開くことができないこと」「自分を肯定できない人間に育つこと」それが子育てで最大の失敗ではないでしょうか。

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