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いじめから逃げ出す勇気をもとう

子供の自殺の原因の多くはいじめです。最近はいじめによって小学生が自殺するケースもあり、いじめは社会問題となっています。しかし今ほどクローズアップはされなかったものの、いじめは昔からあったこと。いくら根絶しようと努力したとしても、完全になくすことは難しいでしょう。そのため、いじめを受けてしまった場合は,相手をどうにかするかよりも、受け止め方をどうするかが重要になってきます。

いじめから逃げるという勇気を

いじめと向き合う方法は,子供の心の強さに応じて様々です。いじめに負けない、立ち向かえる心を持っているのであれば,無視したりやり返したりすることもできます。しかし誰しもそこまで強くはありませんので、ときに学校に行かないことや転校をいじめを解決する方法として考えてみてはいかがでしょうか。

親としては子供が不登校やいじめで転校なんて情けない、と感じるかもしれませんが,「いじめに立ち向かえ」「学校に行け」という言葉はときに重荷になってしまいます。子供を励まそうと思って言った言葉が、逆に追い詰めてしまうこともあるのです。勉強は本人のやる気次第でどうすることもできますし、フリースクールなど様々な学び方を選ぶこともできます。どうしても子供が学校に行きたくないと訴えるのであれば、学校に行かせないということも選択肢のひとつとしてあげてください。

いじめから逃げて、という声も多い

いじめで自殺してしまう子供の増加を受けて、様々なメディアでいじめから「逃げる」ことをすすめる動きが活発化しています。実は,2006年ごろから朝日新聞では,いじめから逃げることの大切さを訴える記事を掲載していたのですが、活発化してきたのは2011年ごろから。同じく2011年の滋賀県大津市で起きたいじめによる自殺事件をきっかけに、死ぬくらいならば逃げるべき、立ち向かっても無理なこともある、という風潮が強くなったようです。

最近ではツイッターを利用してそういった意見を拡散する動きも活発化していて、脳科学者の茂木健一郎氏は,「一般に、何かをやろうと思って、『むり』だと思ったら、それを強いてしなくてもいい。(後略)」「不登校になったり、学校をやめたり、そのあと大検を受けて進学したり、といったひとたちに時々会う。(中略)学校に通わないと社会性が身につかないという間違った固定観念を振り回す大人は、害が大きいと言えるだろう。」など学校へ行かない選択は、必ずしも将来マイナスにはならないと強く訴えています。

ほかにも2015年には鎌倉図書館が,「学校が始まるのが死ぬほどつらい子は、学校を休んで図書館へおいで」といった内容のツイートをし、注目を集めました。このツイートには乙武洋匡氏や堀江貴文氏など多くの有名人もリツイートし、称賛しています。

このように、いじめから逃げることは決して恥ずかしいことでも、後ろめたいことでもありません。むしろ不必要な時間や労力を使わずにいじめを根本から解決できる方法とも言えます。いじめをやめさせる、ということは大人が思っている以上に簡単ではありません。表面的にはなくなったとしても,一度壊れた人間関係はなかなかもとには戻りませんので、以前のように仲よくすることは難しいでしょう。いじめていた相手にはもちろん、静観していた友達にさえ不信感が芽生えてしまうこともあるのです。

そんなモヤモヤした気持ちのまま学校生活を過ごすより、思い切って転校してゼロからやり直す,というのも決して間違ってはいないのではないでしょうか。自殺を防ぐためには、子供を励ますことがときには追いつめることだということ。逃げる、という勇気もときには必要だということををぜひおぼえておいてください。